がらくた

やさしい生活

日記

チーズケーキを焼いた。クリームチーズ、お砂糖、卵、薄力粉、牛乳、レモン汁。オレオと溶かしバターを敷いた型に流し込む。180℃で44分。そして4分追加した。表面に茶色い焼き色がつき、いい匂いのチーズケーキが焼きあがった。型からはずしお皿に移そうとした。あっ。気がつくとチーズケーキはテーブルの上にななめに落ちた。

 

ふわふわの柔らかい満月だったケーキは、

一瞬で半月になった。

 

ショックだった。近くには弟がいた。だけど、わーもうやだーと叫んでいた。わたしはびっくりした。じぶんに違和感を感じたから。そこでふと気がついた。失敗したときや間違えてしまったとき、わたしはその感情から逃げていたんだことに、気がついたのだ。今までだったらたぶん、何も言わずに、心臓だけばくばくさせながらどうにかして隠そうとしていた。ぐちゃぐちゃになったケーキのことも、泣きそうなじぶんの感情のことも。だって、そうなるのが格好わるいと思っていたから。たぶん。

 

今これを書いていると、丁寧に作ったケーキを台無しにしてしまったのにこんな気づきがありました、って、これも自分の失敗を隠していることなのかもしれないな、と思った。

 

わからない。

 

わからないけど、今、あまり悲しくないのはほんとう。ケーキは崩れてしまったけれど、味は変わらなのだし、わたしはケーキ屋さんでもないのだ。

 

んー、なんだろう。

 

チーズケーキ、また作ろう。